最近読んだ本・近況

感想文は書いていないが、二日で一冊半の読書ペースは継続中である。家人は「殺人事件とか、ヘンな本を読むな。もっと普通の本を読め。」と言うが、普通の本って何だ。(と聞いたら「『ケロロ軍曹』とか……」と言う。何でだ。しかも、「ケロ軍」読んだこともないのに。)


以下、最近新しく読んだ本。


photo
吉原御免状
隆 慶一郎
新潮社 1989-09
評価

by G-Tools , 2006/10/08



壮大な構想、尻すぼみな終焉。
実はもっと大それた結末があったのに、公表できなかったんじゃ?と邪推。
「差別の構図」に関する描写は非常に面白かった。


photo
水の迷宮
石持 浅海
光文社 2004-10-20
評価

by G-Tools , 2006/10/10





謎のための謎。
殺人の動機に(今回も)共感できず。


photo
木曜組曲
恩田 陸
徳間書店 2002-09
評価

by G-Tools , 2006/10/10





非常に女性的な小説。
ある意味、作者の私小説であると言えるかもしれない。


photo
百万の手
畠中 恵
東京創元社 2006-06-10
評価

by G-Tools , 2006/10/10





ややネタバレ。
クローンを持ち出すことを想像できた段階で、興趣は半減。
しかし、「クローン人間にどんな問題があろうとも、生存の資格を問われるものではない。何故なら、遺伝的疾患や突然変異などは、どのような人間にも起こりうるからだ」という説には納得。


photo
アフターダーク
村上 春樹
講談社 2006-09-16
評価

by G-Tools , 2006/10/10





無力な神の視点による、ある夜の出来事。
悪意と暴力、行き場のない少女、そして夜の空気を流れる音楽の物語。
正直ピンと来なかった。私には少々ブンガクテキ過ぎるのかもしれない。
第一印象は「活字がデカイ」。


最近のニンプ状況。
産科に通うと、胎児の超音波写真なるものを見せてくれる。粒子の粗いモノクロ映像で、最初は「どこにいるんだ?」と戸惑っていたが、段々見慣れてきて、更に対象自体も大きくハッキリしてきた。
胎児は進化するという。単細胞が卵割し、徐々に生物としての機構を形成していく。魚のような姿から段階的に形が変わり、やがて手が出て足が出る。必要な物を作り、不要な物を捨てていく。つい数日前までオタマジャクシ姿だった「中の人」は、今週の検診ではちっこい手足を折りたたんでいた。魚の頃より親近感アップである。心なしかカワイイような気もする。妄想である。
体調は一定せず、大丈夫な時は普通に元気だが、不調になると沈没船よりも引き上げ不可能になる。進化にはエネルギーを要するようだ。