2008-01-01から1年間の記事一覧

すべては遠い幻

おまえはよく言っていた。パパ、見て、この三つ編み。見て見て、虫に刺されてこんなになっちゃった。見て、逆立ちができたの。卵転がし*1ができたの。ねえ見て、棘が刺さっちゃった。見て、このスペリング・テスト。見て、宙返りができるのよ。見て、ヒキガ…

電車の中で

文庫新刊の中吊り広告を見ていたら、気になるタイトルの本があった。「ネコはどうしてわがままか」。猫ってワガママだったのか、知らなかったなあ。ネコはどうしてわがままか (新潮文庫 ひ 21-3)日高 敏隆新潮社 2008-05-28by G-Tools , 2008/06/20 ? ? ? ? …

わたしのなかのあなた

こういう人生を想像したこともかつてはあったのだろうか。 母親が乳癌になったとか、生まれた赤ん坊が先天性の心臓疾患だとか、あるいはなにかほかの医学的問題を抱えているとかいう話を聞いて、どんな気持ちになったかを今はもう思い出すことすらできない。…

ナイフ

秋葉原の通り魔事件、月曜の朝になって初めて知った。 町村官房長官、サバイバルナイフの規制強化検討 秋葉原通り魔事件受けhttp://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080609-00000928-san-pol 「サバイバルナイフの所持規制強化」って、意味あるんだろうか。や…

最近作ったもの

静かなミシンのおかげで、早朝にひっそりと初心者自習を続けている。まずは、最初に練習用に買った布で、かん子さんの吊りスカートを作った。(「四角い布で子供服」の、一番簡単なジャンパースカート。) 初ボタンホール。スバラシイことに、ミシンに「ボタ…

流星の絆

惨殺された 両親の仇討ちを 流星に誓いあった三兄妹。 「兄貴、あいつは 本気だよ。 俺たちの 仇の息子に 惚れてるよ」 14年後――― 彼らが仕掛けた 復讐計画の 最大の誤算は、 妹の恋心だった。 息もつかせぬ展開、 張り巡らされた伏線、 驚きの真相、 涙が止…

略してトラパン(なんだろうな、やっぱり)

「わたし、わかったような気がする」 「わたしたちはもうベセズダには住んでないし、同じ高校に通ってもいない。家族と家に住んでもいない。たしかにあそこには、わたしたちが育った場所と、ともにすごした時間があるわ。でもね、わたしたちは“場所”でも“時…

西の魔女が死んだ

映画化されたそうな。見てみたいような、がっかりするのがこわいような。 公式サイトhttp://nishimajo.com/top.html ありがたいことに、生まれつき意志の力が弱くても、少しずつ強くなれますよ。少しずつ、長い時間をかけて、だんだんに強くしていけばね。 …

おなかすいた

「ママ、きょうりゅうたいじに いくんだから、おべんとうつくってよ」 と、てつたくんはいいました。 「かえってきたとおもったら、もうおでかけ!」 おかあさんは、びっくりしていいました。 「ママ、おべんと つくってよ」と、みつやくんも たのみました。…

次はこれを作ろう

……今年の内に。 ピンクにレースで、ラブリーを極めてみました。 白のはしごレースに通した茶色のグログランテープが、引き締め効果あり!? とろみのある素材で作ると、ボリュームを抑えたエレガントなスカートに変身します。 「直線縫いなのにきれいなシルエ…

相似エピソード

「もうじき おばあちゃんの おたんじょうびね。」 「おばあちゃんは、ぼくがぎゅって すると よろこぶよ。 ぼく、おもいっきり ぎゅうーって してあげたいな」 「ぼくが ゆうびんやさんを ぎゅってしたら、 ゆうびんやさんが おばあちゃんに とどけてくれる…

スミラの雪の感覚

「私は知りたいの。何でもするつもりよ。あなたを“足の爪”に売ることだって」 「“足の爪”?」 「あの、あちこちほじくりまわしている退屈で頑固な刑事のことよ」 「スミラの雪の感覚」街/第三部 スミラの雪の感覚ペーター ホゥ Peter Hoeg 染田屋 茂 新潮社 …

ねにもつタイプ

そうやって一通りながめた後は、本をひっくりかえして、裏表紙の小学館のマークを見つめるのが決まりだ。黄色い丸の中に、赤いシルエットで男の子と女の子がテーブルに向かい合わせで学習している。二人の足の間にある謎の物体、これはテーブルの脚というこ…

あちこちで寝る

こんなところでも寝るし、 こんなところでも寝る。 風呂のふたの上なんだけど、そこは居心地悪くないのか?

何度も巻き直し

木の芽時はダメダメな人間だとようやく自覚した35歳。(自分の年もよく忘れる。10月までは34歳なんだった。) この更新をサボるということは、他の面でもだらしなくなるということなので、初夏に気持ち新たにねじを巻き直し、油を差して、マメに更新したいの…

最初に買った本・型紙

「ミシン買おうと思って、とりあえず『ソーイングの基本』みたいな本買ったんだ」 と言ったら、 「こういう時にも、まず本買うんだー」 と友人に笑われてしまった。もーしょうがないのだ。そういう性格なのだ。実物を買う前に、用語を覚えたり、方法を図解で…

ことはじめ

一年前、ミシン欲しい病にかかった。 親に相談して反対されたし(そんな時間ないでしょ・不向きだよ等)、自分でも家庭科の授業以降十数年触ってもいないのに(しかも苦手だったのに)、自家用ミシンを配備することは無駄かなあ、と諦めた。そもそも、ミシン…

頭の春休み

3月は沈黙の春。多忙もあり、ずっと勉強していた試験が上旬に終わって気抜けしたのもあり、文章を練ることもなく過ごしていた。やらずにいると、今までは日常的に見るもの・感じることを自然に文章化していたのだなあ、と気付く。そういえば読書のペースも低…

吹雪の山荘

吹雪の山荘―赤い死の影の下に (創元クライム・クラブ)笠井 潔 岩崎 正吾 北村 薫 東京創元社 2008-01by G-Tools , 2008/03/02 内容(「MARC」データベースより) 吹雪の大晦日の夜、それぞれの思惑を胸に清沢郷の山荘に降り立った6名。首なし死体の謎、呪わ…

四日のあやめ

四日のあやめ (新潮文庫)山本 周五郎 新潮社 1978-08by G-Tools , 2008/03/02 武家の法度である喧嘩の助太刀のたのみを、夫にとりつがなかった妻の行為をめぐって、夫婦の絆とは何かを問いかける「四日のあやめ」。娼婦仲間との戯れに始まった恋であるが故に…

30年前の絵本

先日、両親宅から、私たち姉妹が幼時に親しんだ絵本をもらってきた。ぜーんぜん記憶にないものもあるのだが、大好きでよく覚えているもの、忘れていたけれども一目見て記憶が蘇るものが多く、かん子さんそっちのけで私が夢中になっている。 きっかけとなった…

2歳 あるいは ブンデスリーガのかん子

さてさて、かん子さんもいよいよ2歳である。「魔の2歳児」って言うんですって。知ってました?別にホグワーツに入学するとか、パンチラしながら変身するわよ♪とか、そういうんではない。寝てばかりだった赤ん坊が、立って歩いて片言で話しかけてきて、まああ…

黒いヴェール

内容に多く触れています。オチのある作品ではありませんが、新鮮に読みたい方は、以下をご覧にならないようおすすめいたします。 黒いヴェール―写真の父母をわたしは知らないアニー デュプレー Anny Duperey Lucien Legras 文藝春秋 1996-02by G-Tools , 200…

日本の名詩、英語でおどる

日本の名詩、英語でおどるアーサー・ビナード みすず書房 2007-12-22by G-Tools , 2008/02/18 内容紹介 「ふらんすへ行きたしと思へども/ふらんすはあまりに遠し」と、萩原朔太郎は歌った。遠いからこそ魅力的に映ることがあり、好奇心に駆られて近づきたく…

千利休

千利休清原 なつの 本の雑誌社 2004-12by G-Tools , 2008/02/18 出版社 / 著者からの内容紹介 茶の湯とは何か、わび茶とは何か、 そして千利休とは いったい何者だったのか? 子供から大人まで楽しめる 清原なつの版千利休伝。 哲学的なSF系ファンタジーを描…

本を読む兄、読まぬ兄

本を読む兄、読まぬ兄 [吉野朔実劇場]吉野 朔実 本の雑誌社 2007-06-12by G-Tools , 2008/02/18 内容紹介 人気読書マンガエッセイ「吉野朔実劇場」第5弾。カラー4ページに、平山夢明さんとの取り下ろし対談も収録。 ★★★☆☆ 相変わらずマジメに本を読み、それ…

ちんぷんかん

ちんぷんかん畠中 恵 新潮社 2007-06by G-Tools , 2008/02/18 【出版社からの紹介】 で、三途の川ってのはどこにあるんで?――頼りになるのかならぬのか、どこかとぼけた妖たちと誰より病弱な若だんながお江戸の町を舞台に大活躍する、ご存じ「しゃばけ」シリ…

酔いどれ次郎八

酔いどれ次郎八 (新潮文庫)山本 周五郎 新潮社 1990-07by G-Tools , 2008/02/13 内容(「BOOK」データベースより) 藩の名刀を奪い、役人を斬って薩摩藩に逃げ込んだ侍を上意討ちにする命をおびた矢作次郎八と岡田久馬。2人は首尾よく本懐を逐げるが、薩摩藩…

深川安楽亭

深川安楽亭 (新潮文庫)山本 周五郎 新潮社 1973-11by G-Tools , 2008/02/09 抜け荷(密貿易)の拠点、深川安楽亭にたむろする命知らずの無頼な若者たちが、恋人の身請金を盗み出して袋叩きにされたお店者に示す命がけの無償の善意を、不気味な雰囲気をたたえ…

にほんご

にほんご安野 光雅 福音館書店 1979-11by G-Tools , 2008/02/09 出版社 / 著者からの内容紹介 小学校1年の国語教科書を、自由に、独創的に構想した作業の中から生みだされた、ことばの本のベストセラー。ことばの世界のおもしろさ、深さ、広がりへと子どもた…