ことはじめ

nekonomimi2008-04-07

一年前、ミシン欲しい病にかかった。
親に相談して反対されたし(そんな時間ないでしょ・不向きだよ等)、自分でも家庭科の授業以降十数年触ってもいないのに(しかも苦手だったのに)、自家用ミシンを配備することは無駄かなあ、と諦めた。そもそも、ミシン欲しいの理由が、自分の服を作りたいから。デザインはいいんだけど、色がちょっとなあ……という既製服が多いので、それなら自分で作ればいいんだよ!という短絡的アイデアである。しかし、そんなスキルはない。地道に小物などで研鑽を重ね、充分に技術を身につけてからよーやく洋服への道に分け入ることができるんだろうなあ……とか考えると、めんどくさいという思いもあった。我ながらダメ人間である。
今年になってから、また熱がぶりかえした。今回は、あれこれと調べたり、資料を見たり、ソーイングの基礎に関する本を数冊購入し、実物を見に行き、検討に検討を、用心に用心を重ね、ついにミシンを買っちゃった。


いやあ、技術の進歩はすごいね!ミシンと言うと、ゴーゴーガタガタ凄まじいモーター音と振動が付き物だと思っていたのだが、まあアナタ、これが静かなこと。早朝3時半から起き出して活動しているのだが、試しに低速で動かしてみると、物足りないくらい静か。誰の迷惑にもならない。また、この低速が拝みたくなるほどありがたくゆっくり。縫い速度を最低レベルに設定すると、フットコントローラーをべたっと踏んでも暴走することなく、ゆっくりペースを維持するのも使いやすい。最高では1000針/分の速度が出るらしいが、今のところは無用の長物。そこまでは行かないが、少々スピードを上げてもうるさいというほどではない。今までの印象からすると、隣の部屋のミシンの音を聞いているように思える程度である。
それにねー、7種類の自動ボタンホールパターンやアタッチメントなど、実用性のある縫いパターンだけでなく、手縫い風ステッチをはじめ、キルトやパッチワークユーザーにもうれしい69種類の縫いパターンが用意されている……らしいよ(説明書から丸写し)。直線縫い以外では、布の周囲をかがるのに一種類ジグザグ縫いを使っただけで、残りの縫いパターンを利用する日がいつ来るのかは不明である。
技術の進歩の問題じゃないのかもしれないが、「ボビンケース」が存在しないことにも驚いた。下糸の蓋をパコっと開けて、プラスチックのボビン(糸巻)をころーんと入れるだけ。詳しくは覚えていないのだが、ボビンケースが大の苦手だったことだけは記憶にあるので、それがないのは実に嬉しい。
台所のテーブルに置いているのだが、12kgという重量と、放置しておくとうららが勝手に使うかもしれないという不安があって、使わない時はテーブルの下にしまい込んでいる。いい運動になる(やせ我慢)。専用の机が欲しいところである。


さて、その高技術なマッシ〜ンで何を作っているのかというと、非常にショボイ練習作品である。まずは袋(手芸店で型紙付きのキットを買った)と、かん子さんのスカート(長方形の布を縫ってゴム通すだけ)を作製。





ラリーカーで教習所内練習しているようなもので、使える技術のある人が見たらイライラしそうである。しかも、完成直後は「できた〜」と満足だったのだが、しばらくたってよく見てみると、縫い目はガタガタだわ、曲がってるわ、はみ出してるわとかなり悲惨。まっとうに縫い物のできる方が見たら、気分が悪くなりそうである。まだまだ修行が必要だ。
しかし、私自身は楽しくて仕方ない。千里の道も一歩から。誰だって最初は初心者なのだ。ヘタクソで当然、上手く行ってハレルヤ。徐々に上達していくつもりなので、先々楽しみ。短期目標は、夏までに二部式の浴衣(自分用)を作ること。長期目標は、いつかかん子さんのコートを作ることである。
今朝は、かん子さんの帽子ができた。





折角自作するのだから、ハデハデにしてみた。外が草花柄で、中がまっ黄色。出来と趣味はともかく、ヨソでは入手できないことは確かだ。正直言ってお粗末な仕上がりではある(あちこち歪んでる・想定よりやや小さくなった)が、完成させた時の満足はとても大きい。次は同じデザインで自分のものも作る予定。