流星の絆

惨殺された
両親の仇討ちを
流星に誓いあった三兄妹。


「兄貴、あいつは
本気だよ。
俺たちの
仇の息子に
惚れてるよ」



14年後―――
彼らが仕掛けた
復讐計画の
最大の誤算は、
妹の恋心だった。


息もつかせぬ展開、
張り巡らされた伏線、
驚きの真相、
涙が止まらない
ラスト。


この小説は
  私が書いた
   のではない。
 登場人物たちが
作り出したのだ。
   ――東野圭吾



すべての
東野作品を超えた
現代エンタメの
最高峰
   著者会心
    感動大作

流星の絆」帯アオリ文



photo
流星の絆
東野 圭吾
講談社 2008-03-05

by G-Tools , 2008/05/15



「現代エンタメの最高峰」かどうかは疑わしいが*1、かなり面白かった。先が気になって二日で読んだ。かん子さんに「もうおしまい!」と怒られるまで粘って読んだ。
推理小説とは言えない。近年の東野圭吾作品全般に言えることだ(と思う)が、謎や殺人を扱いはしても、それを解決すること自体が作品の主眼にはなっていない。本作においても、ある殺人と、それを取り巻く人々の感情と行動を描き、彼らの行き着く先を示している。
「張り巡らされた伏線」については、「真犯人の正体」に関してはそりゃねーよ、という印象なのだが、「涙が止まらない/ラスト」には完全に不意を突かれて、本当に泣けてしまった。そう来たか!そんなのもう忘れてたよ!うう、悔しい。悔しいから、ちょっと泣くだけにとどめた。

*1:「最高峰」レベルの賛辞を頻発するほど安っぽくなると思うんだけどなあ。英語的表現だといくつあってもいいんだろうけど、日本語としては、チョモランマは一つだけ!と言いたくなる。あと、「エンタメ」も安い。安すぎる。