にほんご

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にほんご
安野 光雅
福音館書店 1979-11

by G-Tools , 2008/02/09

出版社 / 著者からの内容紹介
小学校1年の国語教科書を、自由に、独創的に構想した作業の中から生みだされた、ことばの本のベストセラー。ことばの世界のおもしろさ、深さ、広がりへと子どもたちの目を開かせます。
発売日: 1979/11

★★★★☆
いろはかるた、地図、クロスワードパズル、象形文字、なぞなぞ、落語、方言で読むイソップ物語、そして沢山の絵で作られた、全編詩のような一冊。
あとがきによれば、本書は「『読み』『書く』ことよりも、『話す』『聞く』ことを、先行させ」、「言語を知識としてというよりも、自分と他人との間の関係を作る行動の一つ」と捉えている。全くもって同感である。また、「ことばには心だけでなく、それと切り離せぬものとして体、つまり文体」があることを、暗誦などを通して子供たちに伝えたいという発想にも、大いに共感した。
これが本当に国語の教科書だったら、どんなに楽しい授業になることだろう。しかし、編集委員代表の谷川俊太郎氏も書くように、本書はむしろ教師の方に影響を与えるものとなりそうである。