インフォームド・コンセント

ここしばらく、自宅でだらーっとしていた。
家事もせず、終日猫と一緒にゴロゴロするだけの毎日である。テレビも見ず、本も読まず、ただただダラダラ。これだけで私をナマケモノと思ってはいけない。今回は、伝家の宝刀「医者の指示」があったのである。


先日 (1)ベンピがひどい (2)そのせいか下腹部に鈍痛がある (3)その上激しく腰痛 だったので、かかりつけの病院で相談することにした。適切な下剤と痛み止めでも処方してもらえまいかと思ったのだ。
フムフムと症状を聞き、一通り診察を終えた医師は「一週間くらい休めます?」と言った。「休めば改善するならそうしますが」と答えたところ、そうだと言う。「一日座ってるのが腰に良くないのかな?」と思い、勤務先に提出する診断書を書いてもらうことにした。
すると、医師は声に出しながら診断書を作成し始めた。「病名は、『切迫流産*1』ね。一週間安静にしててください。家事や外出は厳禁ですよ。ハイ、お大事に。」
え?何?せっぱくりゅうざん?
サラッと言うなー!


この病院は、勤務先近くの小規模な個人病院で、分娩施設はない。妊娠六ヶ月までに分娩する病院を決め、紹介状を書いてもらって転院するというシステムである。
今まで診断を受けた印象からすると、この医師の最も重要視するのが「妊婦にストレスは大敵」ということらしい。とにかく患者を心配させまいと配慮しているようで、一事が万事オブラートにくるまれているような物言いになる。
そのため「**なんですが」と不調を伝えても、大抵の返事は「大丈夫でしょう」である。そして、後日「**の具合はいかがですか?」と聞かれ、「その後は大したことないようです」と答えると、「良かった。心配してたんですよ」って何じゃそりゃ。医者が心配するようなことなら、その時に「気を付けるように」とか言ってくださいよ。「医者が『大丈夫』というんなら、多少不調でもガマンしなくちゃ」と思うでしょうが。
今回も、診断書を頼まなかったらこの人は何も言わなかったのだろうか……と思うにつれ、不信感がムクムクと湧き上がってきた。診断書を渡されるまでの間に考え、「転院先を決めたので紹介状を書いて欲しい」と依頼した。もうこの病院にはかかるまい。


インフォームド・コンセントというものについて、改めて考えた。
医者は「言っても分からない」と思うのかもしれないが、患者は「言われなきゃ分からない」部分が断然多いのだ。勿論、患者にも責任はある。自分で調べ、医者の言うことを何でも鵜呑みにしない姿勢も必要だろう。しかし、何と言っても相手はプロなのだ。ある程度「身を任せる」部分がなければ、信頼関係の築きようもない。
転院先では率直な医師に巡り会えますように。


友人が「笑いは胎教によろしい」と言って、面白いサイトを教えてくれた。
ウルトラ100兄弟
http://www.u100.net/
ケイレンしながら大いに笑った。笑顔で日常に復帰。

*1:その名の通り、流産しかかっている状態を指す言葉。後日調べたところ、激しい腰痛は切迫流産の際に出る症状の一つなのだそうだ。