終わった後では何とでも言える

　ということで、以下選挙雑感＆私見。


・自民圧勝は予想の範囲内。しかし、「郵政民営化が支持された」がゆえの勝利とは思わない。むしろ消去法での選択ではないかと思う。もって驕るべからず。


・民主党の敗因は、「脇役体質」と「対外（近隣国）政策」だと感じた。
・自民出身議員が多く、野党においても保守派の民主党。野党としての独自性を出そうとする余り、必要以上に与党攻撃に熱心なように見える。結局は似たもの同士なのに。アンチ与党でないと存在感をアピールできないならば、政権与党となった暁にはどうなるのだろう、という不安感。
・昨今の日本社会における右傾化を甘く見積もったことも、民主党の敗因の一つではなかろうか。党自体が主張したかったことと同義であるかはさておき、インターネット上の多くのブログ・掲示板では「民主党は中国・韓国におもねっている」と見られていたのだから。
・自民を熱心に支持する訳ではないが、さりとてこのような状況で最大野党の民主党には入れられない。ましてや、元から左翼勢力である社会・共産をや。このような心理が、各種ウェブサイトで情報収集をする「若年無党派層」を自民支持へと向かわせたのではないだろうか。
・とは言っても、個人的には昨今の（特に若い世代の）右傾化は歓迎しかねる。一律的な「愛国心」の発露は、先鋭化すれば容易に攻撃的になりうる。大事なのは、多様性と柔軟性。そして、バランス。


・岐阜1区、自民党候補の佐藤ゆかり氏。どっかで見た顔だなあ……とずーっと思っていたのだが、昨夜ようやく分かった。TMR西川貴教だ！
　


・東京10区で落選の小林興起氏。「国民は分かりやすい方に流れた」とは失礼な。「郵政改革イコール国の改革という作られたようなストーリーに、国民は金縛りにあった。」って、自分が支持されなかった恨みを選挙民にぶつけてどうする。
・広島6区で当選の亀井静香氏。「郵政だけを争点にして国民にマインドコントロールをかけた」とは、これも失礼な。この方達は、自分に賛成しない＝間違っている、なのか。
・国民の自由意志などというものを信じる訳ではないが（誘導や流行が影響しない選挙などない）、自分に上手く働きさえすれば気になどしないんだから、この方達は質が悪い。


・ともあれ、あんなに混雑した投票所を見るのは初めてだった。この関心が（自省や学習を経て）維持されることを望む。