短評:隠蔽捜査

隠蔽捜査 (新潮文庫)隠蔽捜査 (新潮文庫)
今野 敏

新潮社 2008-01-29
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内容紹介/Amazonより
 竜崎伸也は、警察官僚である。現在は警察庁長官官房でマスコミ対策を担っている。その朴念仁ぶりに、周囲は“変人”という称号を与えた。だが彼はこう考えていた。エリートは、国家を守るため、身を捧げるべきだ。私はそれに従って生きているにすぎない、と。組織を揺るがす連続殺人事件に、竜崎は真正面から対決してゆく。警察小説の歴史を変えた、吉川英治文学新人賞受賞作。

  • 面白い!登場人物の造形が際立っており、並走するエピソードを纏める手腕も素晴らしい。今まで読んだ警察小説の中ではピカイチ。最初は活字の大きさに驚いたが、20頁も読まぬ内に、自分好みだと気付き、興奮した。多くは語るまい。読むべし!
  • 最近の事件*1の記事などを読むと、竜崎だったらこうしただろうなあ、などと考えてしまう。キャラクタが立っている証拠だろう。

*1:郵便不正事件に絡む証拠改ざん事件で、大阪地検特捜部の主任検事、前田恒彦容疑者が証拠隠滅容疑で逮捕されたもの