死人主催晩餐会―ケータリング探偵マデリン

死人主催晩餐会―ケータリング探偵マデリン (ハヤカワ・ミステリ文庫)

死人主催晩餐会―ケータリング探偵マデリン (ハヤカワ・ミステリ文庫)

 嫌われ者のTVプロデューサーが、自身が主催したハロウィンパーティの最中に毒殺される。誰が殺したっておかしくないのに、食事を提供した主人公マデリンの同僚が容疑を掛けられ、彼女は否応なく事件に巻き込まれていく。そんな中、非常に意地の悪い故人の遺言が公開され……というお話。
 主人公が「仕出し弁当屋兼宴会企画人」みたいな仕事をしているので、とにかく調理・食事のシーンが多い。どれも美味しそうで、空腹時に読むのは辛かった。
 話自体はのどかで、容疑者も最初からかなり絞られるので、頭も痛くならない。いくつか放置された伏線があるような気がするが、まあいいや。日頃本格とかハードなミステリを嗜む人には、いい箸休めになるかも。★★★☆☆