UNTAMED FINGERS

この文章は、すげー苦労の下に作成されています。


あー、もうやめやめ。やってらんねーよ。
ということで、タイトルと一行のみで苦労終了。我ながら、辛抱がない。
何のことかというと、現在「タッチタイピング」練習中なのである。


今更?
そう、今更。
自己流を貫く二十数年を経て、ここ数年私はスタンダードへの回帰を目指している。
スキーの直滑降をやめて、美しいパラレルを目指すようにした。
箸の持ち方は、恥ずかしながらも子供用の躾け箸で矯正中だ。
そして、今度は正しいキーボードの打ち方を習得するべく努力中である。


最初は「かえるさんタイピング」でやっていたが、四苦八苦している私を見かねたのか、家人が新しいソフトを買って来てくれた。
その名も「特打ヒーローズ 名探偵コナン」。

特打ヒーローズ 名探偵コナン (税込\1980版)

特打ヒーローズ 名探偵コナン (税込\1980版)

「暗号を解いたり、犯人を追いつめていったりと事件解決のため推理やテクニックを楽しみながらタイピングの練習が行える。」らしいのだが、私はまだミニゲームができるだけの技能がない。
灰原哀ちゃんが運営する「基礎コース」で修行中である。

キーを打ち間違えると、「一つ下」とか「一つ右」とか注意され、どうにかコースを終了しては「ダメじゃない……」とあの声で言われる。
小学生(ホントは違うけど)にダメ出しされる私……とほほ。


タッチタイピングを学んで知ったのは、不器用さとは何かということだ。
それは、自分で自分の体を完全にコントロールできないということだ。私は薬指を動かしたいのに、中指が勝手にキーを押す。一段下がりたいのに、手が固まって動かない。一つずれたキーの位置が分からない。しかも、なぜか右手の方が意のままにならない(本当は左利きなんじゃないの?と言われた。そんなバカな……)。
そのため、KとL、IとOがごっちゃになる。「います」が「おます」になったりする。どこの言葉だ。人差し指でカバーするRTYUも弱い。まこと、思うようにいかぬ。


そんなわけで、哀ちゃんに「もう一度練習した方がいいわね」と言われつつ、懸命に自分の手を馴らそうとする春の週末。