困ったものです

nekonomimi2006-06-26



使ってみて初めて分かったのだが、ベビーカーというのは実に扱いづらいものである。私が特に不器用だってのもあるんだろうけど、それを考慮しても依然として操縦が難しい。あっちへフラフラ、こっちへヨロヨロ、どうにも思う方向へスムーズに進めないのだ。前方から歩行者接近を確認、避けます!というつもりなのに、何故かそちらに向かってぐいぐい近付いたりしてしまう。迷惑この上ない。
また、一人で買物をする場合、ベビーカーを使っていると両手がふさがってしまい、これまた不便である。狭い店などには入ることさえままならないこともある。
そのため、外出には写真のようなタイプの抱っこひもを用いている。この方法だと、両手が使えるので、買物にはもってこいである。しかし、困ったことも起きるのだ。


これまた出産して初めて知ったのだが、赤ん坊を連れていると知らない人に話しかけられる機会が多くなる。おばちゃん〜おばあちゃんくらいの年齢の女性が多い。新型抱っこ紐に対する好奇心と、赤ん坊に対する興味が主な動機のようだ。話しかける言葉のほぼ100%は「かわいい」である。たぶんかん子さんに言っているのだろうが、何人かは私に言っていたのかもしれない。ないとは言えまい。
さて、最初に見知らぬ人に「かわいいわねぇ〜」と言われた時は、お世辞程度にしか感じていなかったのだが、お褒めに与る機会が増えてくると、徐々に図々しい気持ちが高まってきた。
「かわいいわねえ」
そうでしょうそうでしょう。
「あらー、手をぎゅーっと握っちゃってー」
ふっふっふ。もっと言って。
「まあー、笑ってるのー」
はーっはっはっは。よきにはからえ。……と、もう「褒められるのが当然」というスタンスである。何様ですか?お殿様です。みたいな。
通りすがりの女子高生が「かわいいー」などと言った日には、「なんと見る目のある若者だろうか。将来は大物になるに違いない」とか思ったりして、我ながら本当にアホーである。
その上、ノーコメントだと物足りなくすらなるんである。え?こんなにかわいい赤ちゃんなのに、何にも言うことないの?何か言おうよ!とか考えたりして、相当危険である。美人に生まれついて、幼時から外見を褒められ慣れていると、こんな心境になるのだろうか?美人なのに性格が良い人って偉いなあ。
まったく、私には困ったものである。


さて、かん子さんはそこまで美人なのか?そんなことはない。すごくすごくかわいいが、いわゆる「美人」ではない。不機嫌な時、眠そうな時は千代大海に似ている。真の美人ならば、ぶーたれ顔もきっと美しいのだろう。
赤ん坊と言うのは見慣れるほどにかわいらしく見えるもののようだ。出産まで一度も赤ん坊に興味を持ったことのない私だが、いざ毎日を共に過ごしてみると、何故これまでこんなかわいらしい生き物に無関心だったのか!と自問したくなるほどの魅力がある。自分の子供だけではない。ドラマや映画で赤ん坊が映っても、検診で他の赤ちゃんを目にしても、従来には考えられぬ興味と関心、そして「かわいいーん」というアホ面をセットにせずにはいられないんである。
おばちゃん〜おばあちゃんくらいの年齢の女性が多く話し掛けてくれるのも、彼女たちが過去に赤ん坊を身近に感じていた歴史があるせいなのだろう。


そんな私は、最近家でも「かわいい〜ん」と他人様のこどもにデレデレしている。先日姉に教えてもらったうちの3姉妹というサイトなのだが、ここのお嬢さんたちがもーほんとーにキュートなんである。読んでいると、きょうだいがいるっていいな、と思わずにはいられない。政府がこのサイトを少子化対策に利用する日も近いな……たぶん。