近況

まずは、うららのことに関して、質問をいただいたので、ご回答いたします。

  • その後、フェンスを跳び越せるようになったのか?

ずっと煮干で釣らなきゃいけなかったらどうしようかと思いましたが、その後は自主的に跳んでいます。しかし、軽々というわけには行かず、何か馬術障害飛越競技を見るようであります。力と気合を入れて踏み切らないと、勢いが付かないらしい。坂道とか水濠でも設置してやろうかなあ。

  • あの写真は服を着ているのか?

先日の写真でうららが身に着けているのは、かんこさんのよだれかけであります。私の母がかん子さん用に作ってくれたのですが、彼女が「うららにも似合うかしら〜」と言って試着させたところ。しばらくは大人しくしていましたが、すぐに嫌がって外してしまいました。


さて、自分のこと。
12月から職場に復帰したのだが、1年弱の休暇中に、会社はえらく様変わりしていた。まず、私が所属していた部がなくなり、上司が退職し(その他にも社長を含め多くの人が去り)、私が一人の人に引き継いだ仕事は複数の社員に分散されていた。私は別の部に異動し、以前の業務には戻らず、何か新しい仕事を始めることになった……らしい。そこまでは、先月の段階で話を聞いていた。おそろしく不安なスタートだが、復帰自体は歓迎されていたのだから、贅沢は言えまい。
いざ出社してみると、翌週から関連会社に出向することになった。その会社で新しく立ち上げた部門がとにかく人手不足で、年末調整の作業などにアシスタントが必要なのだという。私は経理部門で働いた経験はなく、当然年末調整のなんたるかも知りはしない。経理とはすなわち計算で、計算とはつまり算数で、要するに私が大いに苦手とする分野でもある。しかし、先方は今来てくれて、指示通りに働けるのなら、経験や知識や生死すら問わないと言わんばかりの勢いである。乗換えが一回増える程度で、さほど遠距離ではない上に、保育園のお迎えの時間に間に合うよう帰って構わない、残業は絶対にさせないとのお墨付きを頂戴したので、異動を承知した。何か、却って申し訳ないくらいである。
そんな訳で、今週から気分は新入社員である。知らない人たちと、やったことのない仕事をしている。ダンボールに山積みになった書類を引っ張り出し、先方が指示する通りにメモを取り、添付の証明書を確認し、入力作業を行う。何度も間違える内に、じわじわと自分が何をしているのかが分かり始めたような気がする。が、実はそれも誤解なのかもしれない。せめて、私のミスで何百万円分もの計算間違いが生じたりせぬよう、目を充血させながら単純作業を繰り返すのみである。


さて、一ヶ月を区切りに見直す予定のこの出向だが、今日所属会社から連絡があって、年内でお役御免という予定になった。年明けからは、経理部の女性社員が交代で出向することになる。
本来先方は経理ができる人材を求めていたのだが、当社も年末で多忙の折から、経理部を減員することはできない。そこで、「猫の手」(使えなくても文句は言えない)として、余剰人員の私をあてがったということらしい。私は、抑えのエースが出てくるまでのポイントリリーフという訳だ。
連絡してきた所属会社の人は、私が会社都合で振り回されて不快に思っているのではないかと盛んに心配してくれたが、実はそうでもない。ピカピカのオフィスで、若い人たちに囲まれて、慌しいけれども静かな環境で、みっちり集中して仕事をするのは確かに刺激的だ。勉強にもなる。でも、一ヶ月経験できれば充分だ。ここでアシスタント業務を積み重ねても、核となる仕事の周辺を齧るばかりになるのだろうし。
おんぼろビルで、でかい声でダジャレを連発するオジサンたちに邪魔されながら仕事をするのに慣れてしまったとは思いたくないが、馴染んだ気楽さが恋しいのも正直なところである。だって、長期休暇明けでいきなり未知の世界に行ってるんだもん。そんなの当たり前な派遣社員の人には鼻で笑われそうだが、私には結構ハードな状況である。弱音を吐いても得るものはないので、ひとまず年内一杯は奮起奮励でがんばる所存であります。


ところで、経理の女性がいなくなっちゃって大丈夫なんですか?と私は聞いた。
あなたがその業務を引き継ぐことになったから、と向こうは答えた。
え?私が?けいり?
そんな訳で……年明けから私はマジで経理部所属になるらしい。給与計算とかするんだよ……ああ、おそろしい。年が明けても、落ち着く先の見えぬような気がする年の暮れである。