うさこちゃんとかん子さん



かん子さんはミッフィーうさこちゃん)が好きだ。我が家にあるキャラクターグッズのほとんどがミッフィーである。ぬいぐるみ、パペット、タオル、肌着、押し車、母子手帳ケース、食器、エトセトラエトセトラ。
好き過ぎて、高さ50センチくらいのミッフィーぬいぐるみに突進して抱きつこうとし、そのままつんのめって転んだこともある。愛情表現はほどほどに、という教訓を得た……かもしれない。確かにうさこちゃんはかわいらしいし、私自身もデザイン等を気に入っているのだが、そこまで赤子心をわしづかみにするのは何故なんだろうなあ?
さて、先日本屋の前を通りかかった時、ふと何かに注意を引かれた。(上記の)雑誌「MOE」5月号のミッフィーだった。中を見ると、ブルーナのキャラクタがプリントされたシールが付録にあったので、かん子さんのために購入した。こどもはシールが好きなのだ。(という記憶がある。)
そして、記事を読む内に、なぜかん子さんがうさこちゃんを大好きなのかが分かった。
記事にあった「うさこちゃんとどうぶつえん」*1の中の、動物園帰りに疲れてうとうとするうさこちゃんの顔を見た時、それがかん子さんの寝顔と重なったのだ。そっくりだ。うさこちゃんの顔は、赤ちゃんの顔なのだ。初期の頃の、やや下膨れのうさこちゃんにその特色が強く出ている。
何故かは分からないが、赤ん坊は赤ん坊が好きである。そして、赤ん坊的特色(丸い顔、赤い頬、低頭身)を持つものにも強い親近感を覚えるようだ。アンパンマンしかり、きかんしゃトーマスしかり。うさこちゃんはうさぎだけど、同時に人間の赤ちゃんでもあるのだ。それをして、世界中の幼子達を魅了しているのだろう。そして、同時に多くの大人をも。


雑誌を置いておいたら、かん子さんが表紙を見て、ぬいぐるみのミッフィーと交互に確認していた。「こえ*2」と表紙を指差し、「こえ!」とぬいぐるみを指差し、「おなじだよ!」ということをアピールしていた。フィクションをフィクションとして愛する心を、うさこちゃんを通して知ってほしいものである。


ところで、「ミッフィー」「うさこちゃん」表記を混在させてしまったが、これは日本では出版社の違いでもある。従来の「うさこちゃん」は福音館版。90年代以降の「ミッフィー」は講談社版。元はオランダ語の「ナインチェ」(nijntje)で、その直訳が「うさこちゃん」になるようだ。(ブルーナの公式サイトのURLはnijntje.nl*3。パズルとかがあって、とても楽しく、また美しいサイト。)うさこちゃんの方に親しみを覚えるので、福音館の絵本をいずれ全部揃えようかな。

*1:

*2:これ、の意らしい。「え」と「れ」の中間のような複雑な音を使う

*3:http://www.nijntje.nl/