狼の一族 アンソロジー/アメリカ篇

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狼の一族
フリッツ・ライバー 若島 正
早川書房 2007-01
評価

by G-Tools , 2007/04/17

【紹介:早川書房
11人がやって来て 大風呂敷を広げてみれば 煌めく才気が目を射抜く
異色作家短篇集の掉尾を飾り、三巻のオリジナル・アンソロジーをお届けする。本巻にはアメリカ作家の作品を収録。トーマス・M・ディッシュの表題作をはじめ、いずれ劣らぬ個性派ぞろいの十一篇。【収録作品】ジェフを探して(フリッツ・ライバー)/貯金箱の殺人(ジャック・リッチー)/鶏占い師(チャールズ・ウィルフォード)/どんぞこ列車(ハーラン・エリスン)/ベビーシッター(ロバート・クーヴァー)/象が列車に体当たり(ウィリアム・コツウィンクル)/スカット・ファーカスと魔性のマライア(ジーン・シェパード)/浜辺にて(R・A・ラファティ)/他の惑星にも死は存在するのか?(ジョン・スラデック)/狼の一族(トーマス・M・ディッシュ)/眠れる美女ポリー・チャームズ(アヴラム・デイヴィッドスン

  • 「貯金箱」 ジャックリッチーらしい仕掛けの作品。
  • 「ベビーシッター」 盛り上げすぎて破綻していくメロドラマのような構成。複数の人物の妄想が虚実わきまえず堆積する様子が恐ろしい。妙に印象に残る作品。
  • 「浜辺にて」 これはすごい。これは一度は読まないと。でも、読んだら最後、ヘンな世界に入り込んでしまうかも。R・A・ラファティを検索したら、学生時代に読んでなんじゃこりゃ?だった短編集の作者だった。

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つぎの岩につづく
R.A. ラファティ R.A. Lafferty 伊藤 典夫
早川書房 1996-10

by G-Tools , 2007/05/03

  • 異色作家の異色たる所以を身に染みて知る11篇。たまにはこういう奇妙なものもいいね。