臨機応答・変問自在―森助教授VS理系大学生

内容(「BOOK」データベースより)
ミステリィ作家であり、某国立大学工学部助教授である著者は、学生に質問をされることで出席をとり、その質問に自身が答えたプリントを配布するという授業を、何年間も続けている。理解度を評価するとともに、自主性や創造性などを高めるためである。授業内容に関連するもの以外に、たわいないものから、科学、雑学、人生相談など、学生の質問内容はヴァラエティ豊かだ。本書は、数万にのぼるそのQ&Aから、ユニークなもの・印象深いものを独断的に選び、その面白さの一端を紹介していく。

皆さん、マカロニの作り方って知ってますか?
(知っている人は黙っててくださいね。知らない人に向かって威張りますから。)真ん中に「芯」のある断面が二重丸のような器具から、にゅうっと押し出して成型しているんでしょうか?だとしたら、その真ん中の「芯」はどうなっているんでしょう?どこに固定されているんでしょうね?
あと、ヘリコプターが宙に浮く=上昇するのはなんとなく飲み込めますよね?竹とんぼを見れば、判ったような気がします。(実際には理屈を説明できないのだが。)では、いったいどうやって前進しているんでしょう?
そんな疑問に対する答は、実は本書にはないのである。その疑問だけが出されている。森助教授は、学生の出席を取る代わりに質問を回収するが、それに回答するとは限らない。むしろ、「質問の趣旨が理解できない」とするのみだったり(実際、これが大学生か?と呆れるほど日本語が破綻している文章が多い)、「○○の定義を××と仮定するならば△△である」などと意義の限定をして終わりだったりする。「自分で調べなさい」や、「それは授業で触れましたよ。寝ていましたね」なんて答えも多い。本書を読むだけの人間には不親切というか、これはそういう本だと思うしかないのだろう。勉強になる以上に、著者のヘンクツさを堪能したなあといった気分である。
上記二つの疑問は、私自身気になって調べた。(web検索しただけだけど。)
ヘリコプターについては、こちらが子供向けで親切丁寧。
http://www.nhk.or.jp/daisuki/galileo/onair20030628.html
説明されるとなるほどねーと思うが、正直分かったようで分かっていない。機体自身が回転しない理由も飲み込めていない。そういうものだと思うしかない。
マカロニについては……自分で探してみてください。そして、私と同じ気分を味わっていただければ、ざまーみろである。
続編(読者から公募した質問に答える)も出ている。

読むかどうかは決めていない。