成長著しい

nekonomimi2007-11-23

  • かん子さん、最近ますます良く喋る。「おあよ(おはよう)」、「めんね(ごめんね)」、「ぃちー(おいしい)」、「こっこおいれ(おいで=ここに来て)」、「ぶぶぺー、ちる(ぶくぶくぺー、する=うがいしたい)」など、適切な時に使われ、意思の疎通を図れる言葉が増えている。しかし、保育園で聞いた言葉を丸のまま覚えてしまったようで、間違っているものがある。牛乳が飲みたい時、一杯目の要求から「にゅーにゅー(牛乳)おかわりちょうだい」と言うのだ。「おかわりじゃないでしょ」と言っても、「にゅーにゅー(以下略)」。言語の習得とは、すなわち模倣から始まると実感する。その内修正されるだろう。


  • 話せるようになったのが嬉しいらしく、身近な人を呼ぶのが楽しいようだ。目の前にいる祖母に向かって「おばーちゃああああん」と叫んだりする。一度呼べば来る祖父に向かって、「じい、じい、じい」と繰り返したりする。重力について語りたいのかもしれない。私に対しては「マんマーっ」と呼ぶので、「お母さんですよ」と言うと、「おかしゃん」と何故か恥ずかしげに答える。うーん、キュート。電車に負け、わんわんに負け、ようやく呼んでもらえて嬉しい限りである。でも、時々家の中で「しぇんしぇ(先生)」とも呼びかけられる。何か頼みたい時は「先生」らしい。ヨイショしているのか?


  • まあ、一番はっきり発音し、頻度が高いのは「あんぱんまん!」なんだけどね。最初は「ぱん!」だったのが、「あーぱん!」になり、最近ようやく全部が発音できるようになった。テレビ見てないのになあ、いつ好きになったのかしら?幼児心わしづかみ。でもなあ。アンパンマンって不気味じゃないか?頭が交換可能ってことは、本体はそれ以外になるんでしょ?胴体に脳があるのか?


  • 保育園で一番年齢が下のせいか、家ではお姉さんぶっている。(家でも一番年下なのだが。)ぬいぐるみを前に並べて絵本を読んでやったりと、親切なお姉さんである。同時に、やたら厳格なお姉さんでもある。うらら相手に「めーっ(だめ)」とよく言うのだ。それも、うららが悪さをしていない時でも「めーっ」なのである。グリちゃんをくんくんしたら「めーっ」、自分より先に私のそばに行ったら「めーっ」、ベンチに乗ったら「めーっ」、と非常にやかましい。「うららちゃんは悪くないでしょ」と注意すると、小さく「めっ」と言いつつ怒り顔である。「おーこりましょ、ぷんぷんぷん」という歌があるが、それをやっている時と同じ顔なので、ポーズだけのようだ。あのねえ、うららちゃんはアナタよりも、保育園の年上の子たちよりも先輩なのよ。本気で反撃されたら、一歳児なんてメじゃないくらい強いのよ。猫はかん子さんに甘いので、じっと我慢の子である。うららエライ。



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  • 長いこと、ぬいぐるみの羊を怖がっていた。「ウォレスとグルミット」に出てくる、セーターを着た黒い顔と手足の羊である。他にも、黒いもの、目がはっきりしたものが怖いようだ。いじられたくないもののそばにこの羊を置いておくと、「コワイ」「ナイナイ」などと言って近付かないので、番羊として利用していた。しかし、世に用心すべきものを知ってはいても、恐れるものは少ない方がいい。そう思って、かん子さんと羊の和解を試みた。まず、それまで後ろ向きにさせていたものを、数日間顔が見えるよう置き直した。次に、かん子さんを座らせた上で、距離を置いて羊と対面させ、豚のグリちゃんを羊の隣に配置した。そして、グリちゃんと羊を会話させ(ここらへんは私の学芸会である)、羊の人畜無害ぶりをアピール。グリちゃんと一緒に徐々に近付き、様子を見ながら隣に置いた。ちょっと固まっているかん子さんの膝に、まずグリちゃんが乗る。抱っこしてナデナデしている。じわじわと羊を動かして、グリちゃんと交代させた。こわごわと触り、それから笑顔で抱きしめた。突如として和解したらしい。これで、かん子さんの怖いものは、土の付いたおいもだけになった。


  • 私がデヴィッド・ウィーズナーの絵本を読んでいたら、気に入ったらしく、読んで読んでとせがむ。小さい子供には面白くないかと思っていたので、ちょっと驚いた。「この子ったら、ちょっと賢いのかしら」と親バカにもほくそ笑んでいたのだが、単にブタが出てくるのがお好みらしい。一番好きなのは、ブタが出ずっぱりの「さんびきのぶたたち」。

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3びきのぶたたち
デイヴィド ウィーズナー David Wiesner 江國 香織
BL出版 2002-10

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それと、最後にブタが出てくる「かようびのよる」。
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かようびのよる
デヴィッド ウィーズナー David Wiesner 当麻 ゆか
徳間書店 2000-05

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私は絵巻物の「フリーフォール」が一番好きなのだが、これにもブタが出てくるシーンがある。作者とかん子さんは気が合いそうである。
Free Fall

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フリーフォール
デイヴィッド ウィーズナー David Wiesner
ブックローン出版 1994-11

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  • 水疱瘡で家に引き篭もっているかん子さんに、祖父がジグソーパズルをプレゼントしてくれた。9ピース、12ピース、15ピースとステップアップする3枚セット。絵柄は作業自動車。シブイ。でも、かん子さんは「はたらくじどうしゃ」が大好きなので、「ばす!」とか「きゅうきゅうしゃ!」とか点呼してご満悦である。初日は9ピースで「わっかんない!」とかんしゃくを起こしていたが、徐々に慣れて、15ピースのものもひょいひょいと完成させるようになった。朝起きてすぐ「ぷーずーしるー(パズルする)」と主張、夜寝る間際までかじりついている。寝かせるために片付けようとすると、「ぷーずー、ぷーずーっ」と別れを惜しんで泣く。ブードゥーの呪いみたいだからやめてくれ。


  • このように成長著しいかん子さんだが、同時にどんどん言うことを聞かなくもなっている。きゃ〜っとはしゃいで走るので、「おうちの中で走ってはいけません!」と仁王のような顔で怒ると、うんうんと頷く。ボールを「いちにーのー」と投げつけてくるので、「お母さんにボールをぶつけてはいけません!」と般若のような顔で叱ると、「めんね……」と殊勝に謝る。そして、次の瞬間、また走ったり、ボールを「ボーン」とぶつけてきたりするのである。全然聞いてねえな、おい。まあ、こういう生意気も成長の内なのかもしれない。