もうすぐ一歳

かん子さんは今月で一歳になる。静かに眠るばかりだった新生児は、謎の赤ん坊言語を豊富に操る活発な子供へと成長しつつある。
立ち姿はしゃっきりとして、今にも足を動かして歩き始めそうだ。実際、脇を支えてやると、嬉しそうに歩く。
手先も器用になってきた。両手に別のものを持ち、それらをぶつけ合う。おもちゃを引っ張り出すだけでなく、元あった場所に戻す(少なくとも、戻そうとする)。空振りの多かった両手を打ち合わせる動作(拍手)も、確実になってきた。指差し動作を頻繁に(てゆーかずっと)見せるが、何を指差しているのかは良く分からない。しかし、これは私の未熟によるものである。
発声能力の上昇には目覚しいものがある。とても能弁にさまざまなことを主張している……らしい。残念ながら、何を言いたいのかさっぱり分からん。何にせよ、楽しそうにずーっとおしゃべりしているので、いずれにぎやかな子供になるのであろう。
こちらの言葉を理解する度合いも上昇している。「ちょうだい」が分かるようになったのか、向かい合わせに座っておもちゃのキャッチボールができるようになった。かん子さんに向けてミッフィーの布ボールを転がすと、きゃーっと喜んで拾い上げる。「お母さんにちょうだい」と声を掛けると、再びきゃーっと声を上げながら手を伸ばして私にボールを渡す。
情緒面では、個性が出て来た。子供なりに自己中心的だが、全体的には気のいい部分が多いように見える。注目されたがることもあるのだが、うららを構っている時にやきもちを焼いたり、かんしゃくを起こすようなことがないのだ。(私が台所で作業中などにふてくされて泣いたりもするけれど。)しかし、構ってほしくてウソ泣きをすることもあるので、油断できない。
また、ものに対する好みも現れてきた。最近妹に貰ったミッフィーの大き目のぬいぐるみが好きなようで、時々顔に抱きついて喜んでいる。以前に買ったミッフィーのパペットも相変わらず好評だし、ディック・ブルーナの幼時心理掌握の手腕には恐れ入るばかりである。


本人は何も気にしないだろうけれど、誕生日のプレゼントを何にしようか悩んでいる。せっかくなので、何か長く、または後になって使えるものを用意したい。
誕生石のものを何か……と思ったら、2月の宝石はアメジスト。私が嫌いなので却下。(勝手だ。親の横暴だ。)
「誕生日石」なんてのもあったので調べたら、まあ予想していたことではあるが、書いている人・サイトによってバラバラである。「角(ホーン)」と書いてあるところが数箇所あったのだが、なんじゃこりゃ。水牛の角とかそういうのか?ハンコでも作ってやろうかしら。(と思ったが、印鑑は既にチタンで作ってあるのだった。)
うーん、どうしようかなあ……。