かん子とうらら

nekonomimi2007-03-31


うららのブラッシング用に、つげの櫛を使っている。静電気が起きにくくて中々使い心地が良い。可愛らしいちりめん風のケースに入っており、興味津々のかん子さんが手に持っていじろうとする。「これはうららちゃんのだから、だーめよ」と言って取り上げることが数回あった。
さて、最近テーブルの上に手を伸ばすようになったかん子さんが、気付くと櫛をケースごと持っている。「それはうららちゃんのですよー」と声を掛けると、にっこりと笑い、そのまま近くで寝転がっていたうららのところへ行った。そして、「あいっ」と言いながら、櫛をうららの前足の間に置いた。
かん子さんは得意気だった。うららは迷惑そうに見えたが、それでも逃げずにじっとしていた。


また別の時。
うららのお腹をブラッシングしていると、積み木遊びをしていたかん子さんが小さな積み木を片手に持ってやって来た。うららのところまで来ると、「あいっ」と積み木をうららの前足(手の平?)に渡そうとした。肉球は物の受け渡しには不向きなので、私が代理で受け取った。
かん子さんは嬉しそうだった。うららはやはり迷惑そうに見えたけれども、この時もただ静かにしていた。


先日のこと。
両親宅でテレビを見ていたら、シベリアヤマネコが出て来た。
「あっ、うららちゃんんだ!うららちゃんがいるよ!」とかん子さんに声を掛けると、きゃあーっと声を出して喜び、指を指して何か長々と語っていた。ネコ科の生き物に関して、一家言あるのかもしれない。
今度動物園に連れて行ってやろうかな。


かん子さんは「うらら」という名前を覚えた。そして、うららのことをとても慕っているようだ。仲良くしたいと思っているのが垣間見えてほほえましい。
うららもかん子さんのことが好きなようだ。急な動きに驚くこともあるけれど、かん子さんの指に頭をすり寄せて甘えることもある。猫なりの基準で考えれば、友情を覚えているのかもしれない。猫の友情を得られるというのは、すばらしいことだ。うらやましい。
猫バカ育成計画ちゃくちゃくと進行中。でも、うららのことを「猫」だと思っているのかどうかは定かではない。「うららちゃんは、うららちゃんだよ!」とか言っていそうである。
もう少し成長してから、「実は……うららちゃんは、かんちゃんとは赤の他人なのよ」とか言ったら、ショックかなあ?とかそんなことを考えている私が一番の猫バカなのかもしれない。